@article{oai:nagoya-wu.repo.nii.ac.jp:00001006, author = {渋谷, 寿 and シブヤ, ヒサシ}, journal = {名古屋女子大学紀要, Journal of the Nagoya Women's College}, month = {Mar}, note = {P(論文), "アンケート調査により子どもの玩具の実態,親の意識,社会の要求を概括的にとらえた.現代の子どもは,社会の変質と共に生活環境が以前に比べ大きく変化し,プラスチックス社会にリアリティーを感じている.テレビの影響により,キャラクター玩具を代表としてプラスチックス玩具に大きな魅力を感じ,多くを所有している.おとなの目で見て子どもの成長に望ましいと思われる木の玩具にはほとんど魅力を感じていない.ここに,今日の玩具サイクルの大きな問題が含まれている.子どもの成長に最も関与している親の考え方と,子どもの思考が一致しないという点,及びメーカーの多くが消耗品として玩具を生産するという点でこの玩具のサイクルは悪循環をくり返している.今の子どもの玩具環境を少しでも望ましいものにするには,この,子ども・親・メーカーの立場を総括する考え方が必要であろう.西ドイツにはICCP((International Council for Children's Play)(子どもの遊びの国際委員会)という組織が1954年に設立され広範な活動を行なっている.また,この組織が設立される以前からArbeitsausshuss Gutes Spielzeug(良い玩具審議会)という委員会が玩具のテスト,親向けの玩具の教本の発行,巡回展示会における指導,玩具の販売者教育といった活動を行ない,デザイナー,製造・販売会社に大きな影響を及ぼしている.これを見ると子どもの玩具環境を望ましいものにするには正しい見識に基づいたおとなの大きな努力と協力が必要なことがわかる.デザインする立場から考えるとまず現代の子どもに魅力のある玩具を提示しなければならない.この魅力という要素が,子どもの本性に対して引き出し得れば望ましいことだ.そしてそのデザインされた玩具が子どもとかかわることにより,何らかの形で物の木質的良さが子どもに吸収されれぱ子どもの健全な成長につながるであろう.これらの過程は親を納得させるであろうし,メーカーの姿勢も多少は是正されていくであろう.今回は玩具の現状調査の中に,木という素材の玩具としての可能性もさぐってみたが,今までの素材の良さにたよったデザインではまったく受け入れられないことが明確となった.素材として木が玩具に適しているかどうかを正しく判断することは早急にはできないが,親の意見としても全く否定するものはなかった.木にこだわる必要はないが新たな質を加えることにより木の玩具が存在価値を持つことがありえると確信する.子どもの世界をさぐるためには,あらゆる視点での考察が要求される.さらに現代の子どもの遊びの木質を追求し,明確なデザインコンセプトを確立したうえで造形面の考察を行なおうと考える.今回の調査に協力していただいた本学付属幼稚園の諸先生方に深謝いたします."}, pages = {189--197}, title = {子どもの玩具におけるデザインコンセプトへのアプローチ(第1報)}, volume = {26}, year = {1980} }